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セメント各社の取組

 

  セメント各社のコスト削減の取り組み

 
  セメントの国内市場はバブル経済終盤の1990年度以降、長期的に縮小傾向がみられましたが、最近では下げ止まって反転もしています。それでもセメント各社が志向していることは、販売価格の回復と徹底したコスト削減です。
  それでは、コスト削減の事例を紹介しましょう。

  廃棄物・副産物の活用



廃プラスチック
    セメントの製造過程において、その設備や焼成技術を活用することで、他産業等から多量の廃棄物・副産物を受け入れることが可能です。汚泥、スラッジ、建設発生土などは原料代替として、木くず、廃プラスチック、廃タイヤなどは熱エネルギー源として、高炉スラグ、石炭灰などは原料や混合材として使用しています。

  2016年度でセメント1t製造するのに474sの廃棄物・副産物を活用した計算になり、この中には処理費用を受け取っているものもあり製造コス トの低減に役立っている面もあります。

  物流の合理化


物流設備の推移

(注)1.数字は各年4月1日現在の数値
2.SS(サービスステーション):工場外出荷設備
    セメントは重量物であるがために運賃負担力が弱く、物流コストは製造コストに次ぐ第2のコストといわれ、これを最小限に抑えることが大きな課題となっています。SSの統廃合と共同利用、タンカーやトラックなど輸送設備の大型化と削減、交錯輸送の削減、交換出荷の促進などが取り組まれており、成果を挙げています。

セメントの物流プロセス


  商流の合理化


  物流コストと併せて、商流分野の改革にも着手しています。セメント流通小史を振り返りながらみていきましょう。

  戦前、セメントは希少で高価なものでした。当時のセメント荷姿は50kg袋で、セメント会社の販売店は1都道府県1販売店を原則としていました。その地域の名士などがこれに従事し、セメント販売店になることは名誉であると言われてもいました。販売店は自らセメント会社からセメントを仕入れ、販売しており、物流と商流が一致していました。
  戦後、建設ブームを背景にしてセメントを大量輸送する必要から、生コンクリート産業が興ると、セメント物流の荷姿はバラにシフトし、中継基地としてのSSやタンカー、貨車、トラックなどの輸送機関も増強されていきます。同時にセメント販売店も急増し、販売店は実際にセメント会社からセメントを仕入れることはなく、ユーザーとの口利きに特化することで、代金回収や情報収集、与信管理などが主業務になる販売店も増えてきました。販売店の売上はセメント会社からの手数料で、ユーザーまでの運賃込みの持込渡し価格に対して6%程度の口銭率が一般的でした。

  1995年よりセメント各社は流通合理化の一環で販売店の機能に応じた口銭率を設定するようになりました。また、2000年よりセメント大手社で従来の持込渡しからSS渡しでの取引を導入する動きが始まり、販売店にはSSまでの価格に対し口銭を支払うこととなりました。
  これと同時にセメント各社はセメント営業の体制そのものの見直しも進めてきました。地方の営業所の統廃合によって人員の再配置を行うなど、上記と併せてトータルの流通コストの削減を図り成果を挙げてきています。

  2007年になるとセメント協会は報告書『セメント商流・物流問題に関する提言〜セメントメーカー・販売店間の個別取引契約の整備について〜』を取りまとめました。この主旨はセメント会社とセメント販売店との個別取引契約の重要性を説き、契約を結ぶ際には、全て文書で、出荷開始前に、有効期限を定めるとし、具体的な標準モデル契約書を会員各社に示しました。セメント各社はこれを参考に、個別取引契約の導入を図り、商流の近代化を図りました。

セメントの商流プロセス




  キルン(焼成設備)削減

 2017年4月1日現在で30工場52キルンが在籍しており、年産能力は55,172千tで、ピーク時の1983年度128,985千tの43%の水準です。


  人員削減

 2010年9月28日、最大手の太平洋セメント鰍ヘ「早期退職者募集の結果に関するお知らせ」を発表し、同年7月〜9月にかけて実施した早期退職者が当初目標738名に対して843名となり在籍従業員数は2,395名になる見込みと発表しました。

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