セメント協会は、セメント系材料およびコンクリート材料が社会資本整備へ活用されることを目的として普及推進活動に取組んでおります。その活動成果として、例えば、コンクリート舗装に関しては、長寿命の特徴を生かし、国土交通省が2012年、コンクリート舗装の積極的採用を謳い、最近では国土交通省から地方自治体に対してコンクリート舗装推進の働きかけが始まっています。また、地盤改良に用いるセメント系固化材に関しては、2018年度は845万tと過去最高値となり、着実に販売量が増えています。軟弱地盤対策をはじめ、多発・激甚化する自然災害への対応など、今後もセメント系固化材に対する期待は高まっていくと思われます。さらに、社会インフラとして構築されてきたコンクリート構造物が供用数十年を数えて老朽化し、維持管理対策が急務とされています。維持管理対策の一つである補修対策にセメント系補修材が広く利用されており、社会インフラ維持の一翼を担っております。このように、コンクリート舗装、セメント系固化材、セメント系補修材は着実に実績を重ねていますが、これら材料の特徴が発注者、設計者、施工者の方々に十分な理解を得られているとは言い難い状況です。本セミナーではコンクリート舗装、セメント系固化材、セメント系補修材を使用した事例を中心に解説し、基礎知識の習得と理解を深めて頂きたいと考えております。
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