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協会長年頭ご挨拶


 
 
 

一般社団法人セメント協会

会長 小野直樹

 
 

皆様、明けましておめでとうございます。

皆様にはセメント産業に対し、日頃よりご支援ご協力を賜り、心よりお礼申し上げます。2021年の年頭に当たり、ご挨拶をさせて頂きます。本来であれば、賀詞交歓会にてご挨拶をさせていただくところですが、今年は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、誠に残念ながら、賀詞交換会は中止とせざるを得ませんでした。そのため、恐縮ではございますが、ビデオメッセージにてご挨拶を申し上げます。

昨年は新型コロナウイルスが世界中に感染拡大し、未曽有の危機をもたらしました。わが国においても全国的に感染が広がり、4〜6月期のGDPが、対前年同期比で大幅なマイナスを記録するなど、わが国経済も大きな打撃を受けました。第二四半期以降、持ち直しの動きがみられましたが、冬になり感染が再拡大しており今後の経済への影響については不透明感が増しております。今年もウイズコロナの状況下、引き続き、感染拡大防止と経済活動の両立を図っていくことが重要となります。

さて、昨年の国内セメント需要は、当初前年同レベルの4100万t程度と見込まれていましたが、コロナ禍や天候不順の影響を受け、4000万tを下回る可能性が高い状況になっております。この水準は実に1966年以来の記録的な低さであります。

このような厳しい状況下ではありますが、私どもセメント産業は、国民の命と財産を守るインフラ構造物に必須となるコンクリート基礎素材の安定供給と廃棄物や災害廃棄物の受入れによる循環型社会の維持などが社会的使命であると考えており、業界を挙げてその責務を果たしていく所存です。

今年は、セメント産業が、将来に向けて持続的な発展を実現するために、四つの共通課題に取り組んでまいります。

第一に、環境対応、とりわけ地球温暖化対策であります。セメント産業では、各般の規制対応はもとより、多くの廃棄物・副産物を受け入れて利用することで、「循環型社会構築」に貢献するとともに、温暖化対策では経団連の主唱する「自主行動計画」に沿ってエネルギー原単位の低減目標を前倒しで達成してきました。また、協会として「脱炭素社会を目指すセメント産業の長期ビジョン」を取りまとめ、昨年3月に公表致しました。本年はその実現に向かうスタートの年となります。

菅内閣は、昨年10月に、2050年「カーボンニュートラル」を目指すと宣言し、成長戦略としてのイノベーションの促進を打ち出しました。もとより環境対応は、今や産業界にとって経営の中心に位置づけるテーマであり、現に、会員各社においては今日まで省エネなど環境関連の設備投資や研究開発を実施してきました。協会においても、共通のプラットフォームを形成するためにCO2の回収にかかる技術開発(CCS)にも取り組んでいます。今後とも会員各社とともに、環境対応を産業の成長につなげるため、イノベーションの促進、ESG投資やSDGsを起点にした事業活動等に積極的に取り組んでまいります。

第二に、需要開拓への取組みであります。セメントの内需は、長期的には人口減少に伴い縮小傾向と見られておりますが、他方で、その社会的責任を果たしていくためには、一定規模の生産を維持することが必要であります。今後とも変化する市場環境へ対応しながら、一層の需要開拓が必要となります。協会としては、災害対応などで評価の高い「セメント系固化材」による地盤改良の更なる応用分野の拡大や理解促進に力を入れてまいります。また、近年ライフサイクルコストの有利さとともに環境負荷低減などの優位性が再評価されている、「コンクリート舗装」の適用拡大にも取り組んでまいります。現状、「コンクリート舗装」の、道路建設におけるシェアは未だ6%台にすぎず、まだまだ理解が浸透しているとは言えないため、ニーズ対応への技術開発とともに様々なツールを駆使して普及拡大への取り組みを強化してまいります。

第三に、地域への貢献であります。近年頻発する地震や豪雨で発生した災害廃棄物の適切な処理に当たって、各地で当協会会員企業が積極的に協力しており、地方自治体と災害対応の協定を締結する例も増えています。今後とも被災地の早期復旧・復興への支援も含め、地域への貢献に力点をおいてまいります。

第四に、セメント産業の社会的認知度向上に向けた取組みであります。セメント産業が持つ社会的価値については未だ国民各層に十分に浸透していないのが、残念ながら実情であります。協会としてもこれまで様々な世代に向けて活字媒体やイベントを通して発信を行ってきました。今後とも、セメント産業は国民生活に大きな役割を果たしていることを広く理解されるよう、映像など新たなツール開発をはじめ、特に若い世代にも焦点を当てた広報活動を強化してまいります。

最後になりますが、今年はウイズコロナの状況下、感染拡大防止と経済活動を両立させ、全体を安定軌道に乗せる再出発の時期としなければなりません。セメント産業にとっても社会からの期待に応えつつ持続的な発展を図っていくには、共通課題の解決を通じ安定的な事業基盤の維持が必要であります。そのため、生コン業界などユーザーの皆様をはじめ、多くの関係者の皆様との連携を強化させていただくことが重要であると考えております。改めまして関係者の皆様の一層のご理解ご協力をお願いし、併せて皆様の本年のご健勝、ご多幸をお祈り申し上げまして、私の新年に当たってのご挨拶とさせていただきます。

 
 
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