入 賞 者:三浦 彩貴 様
タイトル:夏の思い出
撮影場所:富島港北防波堤灯台(兵庫県淡路市)
入 賞 者:中村 則夫 様
タイトル:守る
撮影場所:専光寺海岸(石川県金沢市)
入 賞 者:草山 歩 様
タイトル:バカンス
撮影場所:角島大橋(山口県下関市)
入 賞 者:西山 昌敏 様
タイトル:河内川を越えて
撮影場所:新東名高速道路(神奈川県足柄上郡)
入 賞 者:中村 匠 様
タイトル:砦
撮影場所:静狩海岸(北海道山越郡)
入 賞 者:Tomo 様
タイトル:美しく街を見守る市役所
撮影場所:名護市役所(沖縄県名護市)
エッセイ賞
入 賞 者:丸山 朋夫 様
タイトル:果てしなく、延々と…
撮影場所:横浜環状道路北西線トンネル工事現場(神奈川県横浜市)
コンクリートの壁がチューブ状に延々と連なる地下空間は文字通りの「異世界」で、そのスケール感には圧倒されるばかりだった。
トンネルは道路や鉄道で何回も通っているが、その工事現場に足を踏み入れたのは見学会で訪れたこの時が初めてであり、秘密基地にでも入り込んだような感覚を覚えた。
考えてみれば、トンネルはコンクリートそのものだと言えるかもしれない。
人と車両の安全を確保するその独特なフォルムには頼もしささえ感じるが、それも構造体としてのコンクリートがあってこそのことなのだ。
とりわけ日本は山国なので、全国で数多くのトンネルが貫通し交通の利便性に寄与している。
東京と名古屋を40分ほどでつなぐリニア新幹線もその86%がトンネル部分になるが、どれもみなコンクリートの為せる業と言える。
つまり、日本の重要な交通インフラを根本から支えているのがコンクリートというわけだ。
まさに「建設資材の雄」と呼ぶにふさわしい活躍ぶりだが、これからもトンネルのように果てしなく延々とその存在感を際立たせて、日本や世界のインフラを支えてほしいものである。
線路は続くよのごとく、「コンクリートは続くよ、どこまでも」と…
エッセイ賞
入 賞 者:丸山 朋夫 様
タイトル:富士を背に、泰然自若の存在感
撮影場所:城ヶ島(神奈川県三浦市)
海岸でよく見かける消波ブロック。
テトラポッドという呼び名の方が一般的かもしれないが、その独特で芸術性さえ感じられるフォルムに惹かれる人も多いコンクリート構造物の代表的存在だ。
その仕様や目的から、単独で置かれていることは滅多になく、いくつもの個体が重なり合い一つの塊となって波を打ち消す役目を果たしている。
その頼もしい「共同作業」ぶりには頭が下がるが、このフォルムや構造を考えついた人にこそ本当に頭が下がる思いだ。
そうした消波ブロックだが、大きな力となって押し寄せる波を受け止める屈強な機能を支えているのは、ここでもやはりコンクリートに他ならない。
ブロック自体の「がっしり」や「どっしり」をしっかりサポートしているのがコンクリートなのだ。
他の材料では実現不可能なこときも可能とする、まさに「コンクリートマジック」の面目躍如といったところだろう。
モノの機能にはそれを支える要素が不可欠だが、そのような関係の典型が消波プロックとコンクリートにも見てとれるのである。
いつかまた海岸で消波ブロックを見かけた際には、その機能美だけでなく縁の下の力持ちとなり支えているコンクリートの働きにも改めて思いを馳せてもらいたい。
最後にそんな消波ブロックの写真を題材に詠んだ川柳の駄句を…
富士を背に 泰然自若と 座すテトラ
エッセイ賞
入 賞 者:工藤 泰久 様
タイトル:タイム
撮影場所:神戸港新港第四突堤Q2上屋(兵庫県神戸市)
その建物はかつての賑わいの跡を残しながら、人を寄せ付けないかのように建っている。
朽ちてなお、その役割を果たしているその姿には神秘性さえ感じる。
建物の造りを見ながら、それを造った人、そしてそこで利用していただろう人に思いを馳せる。
それはさながらタイムマシンのようでもあり、当時の空気を未だに含んでいるタイムカプセルでもある。
そのような楽しみ方も出来るが、未だに綺麗に存在してくれている建物、今の人が利用して思い出を更新し、今の空気に入れ替えたタイムカプセルを埋め直し出来たら素敵なことだと思う。
エッセイ賞
入 賞 者:mic 様
タイトル:海と島民を見守る堤防
撮影場所:西表島(沖縄県八重山郡)
沖縄県の離島、西表島にある港の防波堤。
波から島を守ってくれてありがとう。
島民や観光客を乗せ海を渡ってくる船はたくさんの出会いと別れも運びます。
特に、学校の先生や診療所の先生の入れ替わりの時期にはテープ、歌、飛び込みなどで、こどもから大人まで皆で別れを惜しみ、見送ります。
そんな島人の生活を見守る堤防です。
たまに帰省や買い出しで島を出ますが、帰りにこの堤防が見えると、もうすぐで西表島だと思い、安心します。
心も体も、このセメントに守られているのです。
エッセイ賞
入 賞 者:牟田 紗由美 様
タイトル:縁の下の力持ち
撮影場所:自宅にて(長崎県佐世保市)
3年前にやっとの思いで建てたマイホームの基礎。
鉄筋工として高校卒業後からコツコツと働いてきた主人の夢。
「マイホームを建てるなら自分で基礎は組む」それを実現させた瞬間です。
鉄筋工である主人の自慢は、仕事の丁寧さ。
自分の組んだ鉄筋は、必ず検査をパスすると定評があり、芸術的に丁寧に組んであります。
しかし、どんな鉄筋工の職人技でも、コンクリートを打つと見えなくなってしまいます。
それでもいいと主人は言います。
見えない所で建物を支える、まさに縁の下の力持ち。
家族の見えない所で身を粉にして働き、でも決して手を抜かない。
そうして念願のマイホームの夢を叶えた主人。
その生き方を体現するかのような鉄筋とコンクリートの我が家の基礎。
「ちょっとやそっとのことじゃ絶対に崩れない丈夫な基礎にしたばい!」と汗を流しながら笑顔で語る主人を思い出す。
そんな私のお気に入りの一枚の写真です。
入 賞 者:野村 昌弘 様
タイトル:新東名で円滑な物流の安心確保を
撮影場所:新東名・羽根トンネル東側工事現場(神奈川県秦野市)
入 賞 者:三浦 彩貴 様
タイトル: 空の駅
撮影場所:余部鉄橋(兵庫県美方郡)
入 賞 者:小玉 剛史 様
タイトル: 夕陽の当たる石橋
撮影場所:星谷橋(徳島県勝浦郡)
入 賞 者:ゆうすけ 様
タイトル: コロラドリバー橋より
撮影場所: フーバーダム(アメリカ合衆国ネバダ州・アリゾナ州)
入 賞 者:川合 久司 様
タイトル: 曲線美
撮影場所:奈川渡ダム(長野県松本市)
入 賞 者:小出 貴夫 様
タイトル: 豊稔池堰堤(ほうねんいけえんてい)
撮影場所:豊稔池堰堤(香川県観音寺市)
入 賞 者:岡本 聖 様
タイトル:新緑と流れ
撮影場所:野洲川ダム(滋賀県甲賀市)
入 賞 者:じゅんちゃん 様
タイトル: RUN!
撮影場所:青土ダム(滋賀県甲賀市)
入 賞 者:chef.chef.m 様
タイトル: 復興の架け橋
撮影場所:新阿蘇大橋(熊本県阿蘇郡)
入 賞 者:chef.chef.m 様
タイトル: かつての生活を支えた鉄道遺構
撮影場所:八角トンネル(熊本県下益城郡)
以上、21作品が受賞いたしました。
おめでとうございます。
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