コンクリート舗装の適用


コンクリート舗装が適している路線や箇所はどのようなところなのでしょうか?

 耐久性やライフサイクルコストの優位性といったコンクリート舗装の長所を生かすためには、適用箇所の選択が必要です。コンクリート舗装の長所を生かすことができる適用箇所と適用した場合の有効性は、概ね次のとおりです。

@高規格幹線道路、都市間主要道路 〈構造的耐久性、路面性能長期維持〉

Aトンネル 〈視認性、補修工事削減〉

B交差点 〈わだち掘れ防止、骨材飛散防止、修繕工事削減〉

C軽交通道路 〈供用性長期維持、メンテナンスフリー〉


 なお、コンクリート舗装は多くの長所を持っていますが、全ての道路でコンクリート舗装を行うことが有効というわけではありません。例えば、都市内道路で路面下占用物の頻繁な工事が予想される箇所では、コンクリート舗装が適しているとは必ずしも言えません。



幹線道路にはどのようなコンクリート舗装が用いられるのでしょうか?

 コンクリート舗装は、構造的耐久性、路面性能長期維持等の長所を持っていることから、幹線道路に活用することが推奨されます。

 幹線道路には、初期コストを考慮して普通コンクリート舗装を用いることが一般的ですが、低騒音化を考慮する場合にはコンポジット舗装を、走行性を考慮する場合には連続鉄筋コンクリート舗装を用いることがあります。



普通コンクリート舗装とは?

 最も一般的に用いられているコンクリート舗装です。コンクリート版の厚さは一般に20〜30cmで、5〜10m間隔で横収縮目地が設けられます。通常、横目地にはダウエルバーが、縦目地にはタイバーが設けられます。目地部が構造的弱点になったり、走行時に衝撃感を生じることがあります。


コンポジット舗装とは?

 コンポジット舗装とは、下層に剛性の高いセメント系の版、上層にアスファルト混合物を用いた舗装です。長期の耐久性が向上する他、より高い走行安全性・快適性の確保や維持修繕がしやすくなるなどのメリットがあります。


連続鉄筋コンクリート舗装とは?

 連続鉄筋コンクリート舗装とは、コンクリート版に横目地を入れる代わりに、縦方向に配置した鉄筋によってひび割れを分散させ、舗装としての連続性を持たせた舗装です。普通コンクリート舗装のような横目地を設けないため、振動や騒音が軽減され、走行性が向上します。