環境への対応

カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み

セメント産業はカーボンニュートラルの実現に向け、更なる省エネルギー化や、エネルギーの非化石化率の向上を行いながら、長期ビジョンに掲げた目指すべき対策の実現に取り組んでいます。

CO2排出

セメント産業からの二酸化炭素排出は、主原料である石灰石の脱炭酸に起因するプロセス起源二酸化炭素排出と製造に用いるエネルギーに起因する二酸化炭素排出があり、その割合はプロセス起源が60%、エネルギー起源が40%となっています。

図 CO₂排出量の推移

エネルギー、プロセス起原CO2

エネルギー多消費産業であるセメント産業は省エネルギーの推進やエネルギー代替廃棄物の利用拡大により化石エネルギーの使用量を減らし、エネルギー起源の二酸化炭素排出量の削減に努めるべく自主的な活動であるカーボンニュートラル行動計画を推進しています。
一方、プロセス起源二酸化炭素排出の削減については、JIS改正によるクリンカ比率の低減等により削減を進めてまいりますが、大幅な削減については二酸化炭素の回収・利用・貯留(CCUS)の技術の社会実装が必要となります。
2022年3月に改訂公表した「カーボンニュートラルを目指すセメント産業の長期ビジョン」では、我が国の目指すカーボンニュートラルの実現に貢献するため、2050年に向けて目指すべき対策の方向性を取りまとめています。国の戦略にも沿いながら技術開発を推進し、種々の課題を解決してわが国のCNの実現に貢献してまいりたいと存じます。